タペストリー作成のために原稿を準備する際に注意しなければならないことがいくつかあります。
仮にB2サイズのタペストリーを作成するとしましょう。
原稿がB2サイズきっちりの大きさで描かれていると、タペストリーを作るには少し困難があります。

タペストリーは壁に掛けたりするために上下にパイプを通します。上部のパイプには壁かけ用にひもを通します。下部のパイプはタペストリーをピンと張るための重しになります。
このパイプを通すための袋(棒袋)をこしらえる必要があり、その分の延びを考えて上下に絵柄を延長する必要があります。
B2タペストリーの場合、通常直径15㎜の塩化ビニールパイプを通すのですがそのための延びしろとして上下に35mm程度長めにとっていただく必要があります。
ちなみにパイプの直径を表す記号はφ(ファイ)といい、直径15mmのパイプは 15φもしくはφ15と表記します。パイと読まれることもありますが正しくはファイです。
タペストリーの大きさに合わせて 10φ~20φ程度のパイプを使い分けします。
パイプが太くなると、必要な延びしろも変わりますので注意が必要です。

前回、タペストリーを印刷する時B2やA2の大きさの生地にプリントするのではなく大きな生地にプリントして必要な大きさにカットするとご説明しましたが、きれいにカットするために絵柄の四方に10mmくらいの延びしろが必要となり塗り足し等と呼ばれます。
これは、プリントの際生地の伸縮等で若干サイズが変わってしまうことがあるので余裕として作成します。
生地のカットはハサミやカッターナイフで切るのではなく、スリッターと呼ばれる機械やヒートカッターを使い、熱をかけて溶断します。これは切った断面がほつれなどの無いシャープな仕上がりにするためです。
カットした後はパイプを通す袋を作るために上下に延ばした部分を折り返しミシンをかけます。折り返し箇所は通常タペストリーの天地にあたり、B2タペストリーの場合は仕上がりサイズが728mmになります。

ここでご注意いただきたいのは絵柄の上下にミシン目が入るということです。絵柄の大切な箇所や重要な文字がミシン目にかかると見た目に美しくないと思います。ですのでここにかからないように配置するように考慮いただくことをおすすめします。
絵柄によってはうまく配置できない場合もあると思います。そこで棒袋をタペストリーの上下仕上がりにプラスして作成するということも可能です。その場合は上下の延びしろを倍の長さをとっていただく必要があります。
実際にタペストリーの作成を希望される時は各サイズのテンプレートデータをご用意しておりますのでご活用いただき、どのような仕様にすれば良いかなど疑問に思われることがございましたらお気軽にご相談ください。

最後にロックミシンのご紹介を致します。このミシンの特徴は布地を切りながら糸でかがるミシンも弊社には御座います。

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